「丸つけ」で気を抜くと、頑張ったことが水の泡

中学生・高校生

正しく「丸つけ」できてますか?

学生は勉強するとなったら、問題を必ず解きますよね?

そして解いた後には解答を見て「丸つけ」をすると思いますが、成績が伸び悩む人に共通してみられる「ダメな丸つけ方法」というものがあることに気がつきました

今回は、ある程度成績を取れているところから、伸ばすのではなく

成績が中の下くらいの、「勉強してるんだけど伸びを感じられない」「何回やっても覚えられない」という人向けの記事になっています!

 

まず、問題を解いた後「すぐに丸つけをしない人」

これは本当にもったいないです

「丸つけ」はわからなかったところや間違えたところの正しい答えを知るだけでなく

自分ができているところの確認にもなるので、まず解いたらすぐにやりましょう

これを前提として、次は詳しい方法についてダメなパターンをもとに説明していきます

 

ダメパターン1:何ページ分も一気に解いて、一気に丸つけをする

この方法は、一気に何ページも問題を解くことができるため一見効率が良さそうに見えますが

最終的な定着という面では、非常に効率が悪いです

ではできるだけ細かく丸つけをするメリットはどこにあるのでしょうか

 

それは

  1. どんな問題を解いたかの記憶が新しいうちに丸つけをすることで、問題と答えをリンクして覚えやすくなる
  2. 正しい知識を身につけた上で、関連問題を解くことができるようになる

という点です

1つずつ細かく解説していきます

1

まず「1.どんな問題を解いたかの記憶が新しいうちに丸つけをすることで、問題と答えをリンクして覚えやすくなる」に関してですが、問題演習をする理由として、覚えたことが問題ではどのように聞かれるのかということを確認するという理由があると思います

すらすらと、自信満々で解いていける問題なら構わないのですが

考えながら解いている問題に関しては、「問題を一度読んで自分の頭ではどのように考えたか」ということを覚えているうちに、正しい考え方を確認することが重要です

これによって解いた時間を無駄にすることなく答え合わせすることができます

しかし、一気に問題をたくさん解き、最後にまとめて解答してしまうと、解いていた時の自分の思考なんて覚えていられませんし、そもそもどんな問題だったっけ?と、もう一度問題を見返す手間がかかりますので「時間のロス」につながります

勉強において、この時間のロスは記憶のロスにつながります

以前「定期テストで点数取りたいなら「〇より〇を重視せよ」」この記事でも少し触れましたがエビングハウスの忘却曲線というものがあるように、覚えたことは時間が経てば経つほど急激に忘れてしまいます

つまり、問題を解いた後できるだけ早い段階で丸つけをしたほうが問題文をより鮮明に覚えていられるということです

どうせ同じところを同じように勉強するのであれば、短時間で定着率の高い方法を選択すると良いでしょう

 

2

次に「2.正しい知識を身につけた上で、関連問題を解くことができるようになる」に関してですが

塾で中学生・高校生を見ていてよくあるのは

「間違った考え方で定着してしまったために、関連問題全てを間違えている」

「わからないところが1つ出てきたから、その後の問題も解けず、とりあえず赤ペンで答えを写した」

というパターンです

では、早い段階で1度「丸つけ」をするとどうでしょう

間違った考えが定着していた場合は、そこで訂正することが可能ですし

わからないところも答えを確認してインプットすることができれば、自分の脳がレベルアップした状態で次の問題に取り組むことができますよね?そうすれば自力で解ける問題も少しは増えるはずです!

これも最終的には時間の短縮につながるわけです

一度自分の持っている正しい知識で、問題を解くことができれば、その後の復習では思い出しやすくなります

 

このように細かく分けて丸つけを行うことは勉強の質の向上とともに時間の短縮にも最終的には繋がってくるのです

 

ダメパターン2:丸つけをする時に、回答欄だけを見ている

中学生・高校生共に、問題を解いているときは非常に集中して問題文を読んで、頑張って解いてくれます

しかし、「はい!では丸つけしましょう」というと一気に気が抜けたように必死に自分の解答と答えの冊子を見比べて、丸をつけ、間違えたところには正しい答えを書き込んでいきます

「ひらがな・漢字の練習をしているんですか?」とでも言いたくなるようなスピードで書き込んでいき、その後「やばいめっちゃ間違った」と言います

え・え・え・・・

意味ない意味ない

今の丸つけで何がわかったの?正答率を出すために問題解いたの?と思います

でも、これが現実なので、この記事を読んでくれている中学生・高校生の中でも同じようなことをしている人は多いと思います

 

その「丸つけ」は全く成績が伸びないからあなたがやってきたことは無駄ですと言いたいわけではありません

問題を解いて丸つけまでしている時点で偉いと思います

(私は、解いたことに満足して丸つけまでしないことがあり、親に注意されていました)

ただ、そこでもうひと手間加えることで格段に勉強の質を上げることが可能です

それは、「正しい答えを書き込むときに必ず問題文をもう一回読む」ということです

先ほども言ったように、問題文と答えをリンクさせて覚える必要があるため

「どんな問題文だったのか」を再確認することは非常に重要です

ただこの方法は先程の細かく分けて丸つけをするということと違って時間の短縮ができません

むしろこの作業をしているときには時間の延長が起きてしまいます

 

ですが、勉強の最後にある過程を組み込むことで最終的に「時間の短縮」が見込めます

その過程は「2周目を簡易的に解く」ということです

簡易的とはどのようなことかというと、通常問題をとくとなると、問題集やノートに書いていくと思いますが、2周目を解くときは答えが書き込んであるところを隠して、頭の中で解答をつぶやくというものです

 

実際にダメパターン2に該当する中学生にこの方法を試してもらいました

すると、1周目解いたときには15分くらいかかって正答率30〜40%くらいだった問題が

2周目頭の中でつぶやく解き方のときには2分くらいで90%くらいの正答率まで上がりました

この時は1周目の後に何か特別な解説をしたわけでもないのに、問題文を読みながら正確に答えを写し、30分後くらいに2周目を解いただけでこんなにも解答時間の差と正答率の差が見られました

つまり、特別な助けがなくても、問題の解き方・「丸つけ」の仕方を正すだけで定着率がUPするんです

 

その子たちに暗記教科の学習方法について指導するのは初めてだったので、「ちゃんとやればこんなにしっかり暗記できるんだ」と少し驚きました

 

そして皆さんに知って欲しいことは、勉強の方法が間違っている学生は山のようにいるということです

正直この「丸つけ」の方法は小学生の低学年でしっかり指導されていて欲しいことですが、中学生になってもできていない人が多いという現実があります

もし、このような中学生が、もっと早く勉強方法について指導してもらっていたら、成績上位層に組み込めていたのになとも思います…

教育に携わっている方や、お子さんをお持ちの方は「勉強方法は間違っていないか?」と一度考えてみてください!

 

 今後の人生で一番若い瞬間は「今」です!「今」から自分を変えましょう!