おすすめ本:『ケーキの切れない非行少年たち』 宮口幸治/著 新潮社

おすすめ本

えんぴつ丸評価★

おすすめ度(総合): ★★★★☆

    (中学生): ★★☆☆☆

    (高校生): ★★★★☆

    (大学生): ★★★★☆

    (社会人): ★★★★☆

読みやすさ(時間): ★★★★☆

読みやすさ(内容): ★★★☆☆

おもしろさ(興味): ★★★★☆

おもしろさ(笑い): ☆☆☆☆☆

※最近読書にハマりだしたので、評価者の読書レベルは高くありません
※私独自の視点での評価になりますので、偏りがあります
 参考程度に評価をご覧ください

今回紹介する本は...

今回おすすめする本は

『ケーキの切れない非行少年たち』です

この記事は

  1. 薬学生&塾講師経験をもち、教育に興味がある女子大生がこの本を読んで感じたことについて書いています
  2. ネタバレは含みませんので、この本を今後読もうと思っている方でも安心してお読みいただけます
  3. この本を読んで、自分の中でどのような悩みが解消されたのかについてお伝えしています

 

本紹介

本の詳細

出版社:新潮社

発売日:2019/7/13(電子書籍配信開始日:2019/7/26)

ページ数:182ページ

著者プロフィール

宮口幸治(みやぐち こうじ)

立命館大学産業社会学部教授。京都大学工学部を卒業し建設コンサルタント会社に勤務後、神戸大学医学部を卒業。児童精神科医として精神科病院や医療少年院に勤務、2016年より現職。医学博士、臨床心理士。

https://www.shinchosha.co.jp/writer/6434/

目次

第1章 「反省以前」の子どもたち

第2章 「僕は優しい人間です」と答える殺人少年

第3章 非行少年に共通する特徴

第4章 気づかれない子どもたち

第5章 忘れられた人々

第6章 褒める教育だけでは問題は解決しない

第7章 ではどうすれば? 1日5分で日本を変える

 

この本をぜひ読んでほしい人

  • 教育関係者
  • 医療関係者
  • 子どもの学習に困っている保護者
  • 現代社会について学んでいる学生

 

この本を読んで変わった私の価値観・考え

最近の事件・犯罪に関するニュースでは正直「え?何がしたかったの?」「なんでそんな考えになってしまったの?」と思ってしまうものが多いです

いい大人がなんでそんなことするんだか…と思ってはいましたが、犯人がどんな人物で、どのような動機があったのか、どんな環境で育ち、現在はどんな生活を送っていたのかなどは考えることがほとんどありませんでした

しかし、この本を読んで犯罪を犯す人に共通する特性や、不足している力などがあることを知り

そしてその特性は小学生の頃から表れていることが多いことも知りました

 

また、現代の教育において

大人の知識不足のせいで苦しんでいる子どもが実はたくさんいるのでは?とも感じさせられました

助けを必要としている子どもたちが発するサインをいち早くキャッチし、適切な支援を行うことが大人(特に教育に携わる人)の役目だと感じ、塾講師として働いている私はその役目を担っている1人の大人として生徒と向き合う必要があるということにも改めて気づきました

 

この本の著者は精神科医であることもあり、医療的な観点で非行少年と関わっている部分も大変おもしろく、将来医療従事者を目指している私にとっては良い刺激となりました

 

教育に携わる人にはぜひ読んでみてほしい!

勉強を教えるって思っているより単純じゃなくて

子供一人ひとりの個性や正確に合わせた指導が必要となります

私は学習塾で塾講師をしているので、ある程度カリキュラムが決められている中での指導が求められます

学校の進度に合わせた授業をしたりテスト対策では範囲の問題を解かせたり…

成績の良い子に関しては、カリキュラムを真面目にこなしてくれればある程度の学力向上が見込めますが、そもそも該当学年の問題など解けるレベルではない生徒もたくさんいます

学習の遅れが見られる生徒も、その原因はさまざまで

  • 入塾してくる前までは学習習慣が0で、何にも勉強していなかった
  • 学校を休みがちで、授業についていけなくなった
  • 授業は真面目に受けているのに理解できず、気づいた時にはちんぷんかんぷんになってしまった
  • 人の話を何にも聞いていないので、勉強もできるようにならないし、提出物なども出せない

このような生徒をたくさん見てきて

「やればできるのにもったいないな〜」と思う生徒と

「この子はちょっとどう頑張ってもこれ以上は難しいな…どうすべきか…」と悩むパターンがよくあります

やればできるのに、勉強してないのはもったいないな〜と思う生徒に関しては

本人としっかり話をして勉強の必要性について確認し、学習管理を行うことで成績は上がることが多いです

しかし、これ以上は難しいな〜と思う生徒に関しては

  • 何から手をつけるべきか
  • どこまでさかのぼって復習をすれば良いのか
  • どのような力が不足しているのか、またその不足している力をどのように鍛えれば良いのか

このようなことを考え続け、いろいろ試してみたものの意向に改善されませんでした

 

小学生のお子さんをお持ちの方の中に

「勉強ついていけてなさそうだから、塾に行かせたいけど、うちの子にが必要としている勉強って塾でやるようなものじゃない気がする」

と思っていらっしゃる方はいませんか?

先ほども言ったように、一般的な学習塾というのは簡単に言ってしまえば、学校の勉強では足りていないところの補強を行う場所です

  • 先生の言っていることが全くわかっていない
  • 家で漢字の勉強をさせても全然覚えられない
  • 何回も練習しているのに掛け算が言えるようにならない
  • 時計が読めない・ものの大きさのイメージがつかない

というような、学校の授業というよりは普段の生活で身につけていくような能力が不足している生徒に関しては、学習塾での成績UPが意込めない場合もあります

 

このような学習の悩みを「認知機能」そのものに着目して、非行少年に共通して不足している力や障害と絡めて解説してくれているこの本は、子どもの特性を理解して適切な対処をする方法を学ばせてくれました

ぜひ気になる方は、読んでみてください!

 

 今後の人生で一番若い瞬間は「今」です!「今」から自分を変えましょう!

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